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東京モーターショー2011

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東京モーターショー2011に行ってきました。

管理人独自の視点から、気になったくるまをご紹介します。

東京モーターショー2011



東京開催

2011年12月9日。午前中は小雨だったのですが、ゆりかもめに乗っているうちに晴れました。

今年から、東京開催。幕張とちがって、都内からは便利です。ただし、ビッグサイトはお仕事で展示会よく行っているので、なんとなくここまでは、遊びの気がしません。

テーマは「世界はクルマで変えられる。」です。東京で日常の生活をしていると、このテーマは大袈裟に感じます。でも、もう一度考えてみると、世界のさまざまな問題は、クルマがどのような方向に進むかによって、大きくなったり、解決したりするものかもしれないとも思います。

さまざまな展示会が開催されていますが、50年以上も続いている展示会は、そう多くありません。ほかの展示会と比べて考えてみると、やはりクルマは世界にとって、とてつもなく大きい影響があると感じます。

東京ビッグサイト

電気自動車の使い方

三菱自動車のMiEVです。電気自動車からの電力もつかって、Cafeのドリンクを提供しています。このほかにも、電気自動車からの電力で楽器の演奏を行ったり、さまざまなものがありました。

今では、電気自動車が珍しくなくなり、それだけでは注目されなくなりました。今回のモーターショーでは、電気自動車をどのように使うかの提案を示した展示が多くありました。

前回のモーターショーは、とても技術色の強い展示会だったような記憶があります。その前まではイベント色の強い展示会でした。今回はイベント色、技術色はほとんどないといっても過言ではなく、発想の展示会でした。モーターショーが特別なイベントではなく、普通の展示会に近づいてきたのかもしれません。

MiEV

スマートグリッド

日産自動車のLEAFです。すでに販売され、タクシーなどでも見かけるようになりました。

電気自動車の蓄電池を使って、家庭の中の電気と相互に電力をやりとりするデモンストレーションが行われていました。蓄電池の劣化などを考えると、これがスマートグリッドの最適解かどうかはさまざまな意見がありますが、大規模停電など、緊急時には使えるかもしれません。各社スマートグリッドの展示でも、緊急時も安心ということが強調されていました。

電気自動車が増えて、家庭の空間にクルマが入ったような展示が増えました。それと、排気ガスがないので、デモンストレーションで実際に走行させるという展示も増えました。

LEAF

非接触給電

プリウスのプラグインハイブリッドですが、非接触給電システムの展示が行われています。

非接触給電は電気学会のセミナーなどでは盛んに述べられています。クルマを駐車しておけばその間すこしずつ充電してくれる。バッテリーのためにもこれが理想なのかもしれません。

今回のモーターショーではこのぐらいでしたが、次のモーターショーでは、各社この非接触給電を展示してくるような気がします。次回に期待したいと思います。

非接触給電

藻培養中

藻によるCO2吸収、バイオ燃料化の研究についてデンソーのブースで展示されていました。

今回は電気自動車の展示がとても多かったのですが、電気自動車以外の新エネルギー自動車は、ほとんど目立たなくなってしまいました。ひとつのことに偏るのは、リスクがあります。燃料電池、バイオ燃料にも期待したいと思います。

藻培養中

超コンパクトカー

スズキのQ-Conceptです。超コンパクトカーです。

今回も、超コンパクトカーはたくさん展示されていました。ホンダのMICRO COMMUTER CONCEPT、日産のPIVO3などです。個人的にはこのようなかわいいクルマは大好きです。その中でも、特に気に入ったのがこれ。

スズキは、「小さなクルマ、大きな未来」をキーワードにしていますが、今回のモーターショーで、一番しっくりくるキーワードだったような気がします。世の中がスズキに追いついてきたのかもしれません。

Q-Concept

搭乗型ロボット

超コンパクトカーというより、搭乗型ロボットといえる、「KOBOT」です。ロボットメーカとして有名な興和テムザックはクルマの未来も変えてきたな、といったインパクトがありました。

ホンダのASIMOは、発表されたときは異業種参入のようなイメージがあったのですが、本当は、ロボットとクルマの境界は思うほどないのかもしれません。個人的には、今回のモーターショーで最も印象に残った展示でした。車椅子っぽくもなく、二輪車っぽくもなく、ミニカーでもなく、まさにロボットです。

ロボットに何をさせるか、夢は広がりますが、アイデアを出せと言われると混沌としたままです。しばらく悩むことを楽しみたいと思います。ASIMOがこれを運転する姿も見てみたいです。

KOBOT

ASIMO手話中

ASIMOはもちろんホンダブースで活躍中です。すっかり定番になりました。

今回は説明に合わせてASIMOが手話をしています。踊っているわけではありません。ASIMOくんも、イベントの見世物から、より実務を担うようになったようです。

次のモーターショーでは、ASIMOくんは何をしてくれるのでしょうか。ASIMOくんがクルマを運転するのはいつになるのでしょうか。

ASIMO

震災とクルマ

ホンダのブースで展示されていた、3.11東日本大震災後のクルマの軌跡です。三陸が黒のままになっており、道が寸断されていることがわかります。

今年ほど、クルマの意味について考えさせられた年はありません。ガソリンが手に入れにくい日も続きました。でも、やはりクルマはがんばったと思います。地方には、クルマは必要なんです。その現実が伝わったのではないでしょうか。

今年の震災でおきたようなクルマの問題は、解決に一歩ずつ向かっているとモーターショーを見ていると思えてきます。

震災後の軌跡

免許をとろう。

トヨタのFun-Viiです。今回話題となったボディが全面ディスプレイで、外観の色などが自由に変化するクルマです。

トヨタのブースは他社とちょっと違ったコンセプトでした。もう一度走る楽しみを見つけようといったもので、展示してあるクルマも、実用性より楽しみを重視しているものでした。キーワードの「免許をとろう。」には、クルマ離れがここまで深刻なのだなあと実感しました。1年間に25000km走る私としては、クルマ離れの現実感がありませんが。

私は小さい頃、中国にいましたが、自転車社会でした。でもそこに誰かが原付バイクを買ったら、みんなが集まって乗せてもらったりしていました。バイクがある程度身近になると、次はクルマへ。小さいころほしかったおもちゃと同じように、大人になってもすごくほしくて、やっと手に入れてすごく嬉しい。またがんばろう、と。アジアに行くと日本から減ってしまった、クルマがほしいというエネルギーの大切さがよくわかります。

Fun-Vii

86

トヨタのFRスポーツ、「86」です。名前も"86"にして復活です。カローラレビンでもよかったかもしれないと思っているのは私だけでしょうか。どうせなら「藤原とうふ店」バージョンも。

「頭文字D」のモデルにもなったハチロクですが、ここまでハチロクにプレミアがついたのは、そのあとのクルマが楽しくなかったからだと思います。手が届く値段のスポーツカーは本当に減ってしまいました。

「クルマに楽しいを期待する」ドライバーでありつづけたいと思います。

86

デザイン

MINIのブースです。クルマが横に貼り付いています。

今回、輸入車の展示は大幅に減ってしまいました。庶民としては、フェラーリやランボルギーニはこのときぐらいしか見ることもできないのですが。しかし、出展された輸入車メーカの展示は、どこも実に洗練されたデザインで展示されています。

欧州を旅すると、お仕事のときでもけっこう気分があがります。理由は、街の広告が格好いい。中央分離帯やロータリーのところなど、自然に広告があったりします。日本に戻ると、いつもこの差は何なんだろうと思います。自分もよい感性を身につけたいです。

mini

ソーラーセグウェイ

一時期話題となったセグウェイが、太陽電池で動くようになったものです。

セグウェイも、ある程度は身近になりました。展示会などでの試乗もちょくちょくあるようになりましたし、LA、サンタモニカではビーチでレンタルもやっていました。

実性能のほどは定かではありませんが、着実に乗り物は進化していることを実感させられました。

ソーラーセグウェイ

慶應義塾大学

慶應義塾大学のクルマといえば、KAZ、Elicaと未来のクルマがありましたが、第三弾はバス「SAKURA」です。

電動なので、乗り心地は静かと思います。これなら、実用化も近いのかもしれません。しかしモーターショーに持ってこられると、Elicaのときのように人が集まってこないようです。

クルマの開発は、多くの補助金や企業からの寄付がないとできません。他の研究事業と比べても、とにかくお金がかかるそうです。そうすると、大学でなくても…といった普通に近いものが出来上がってきます。見かけでなく、中身に期待しましょう。

SAKURA

耳car

TOKYO FMの耳carです。TOKYO FM、J-WAVEでは「どんなクルマが世界を変える」か、来場者の意見を大きな耳のついたクルマで募集しています。写真はTOKYO FMの耳carですが、J-WAVEの耳carもあります。

TOKYO FMを聴いていると、その中のユニークな意見が、時々流れています。「走りながら自動でメイクをしてくれるクルマ」などというものもありました。

よく考えると、どんなクルマもはじめは単なる夢だったり、妄想だったりしたところからスタートしています。今のクルマも50年前にはとてつもなく非現実的なものだったはずです。ここでの意見は、いくつか実現するのか、実現に近づくのか、10年後くらいのモーターショーで見てみたいものです。

耳car

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