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世界遺産候補_五島の教会群_その1

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世界文化遺産国内候補暫定リストに、「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」があります。

その中でも、特に多くの教会がある五島列島に行ってきました。

有名な教会のほかにも多くの教会があり、個性ある姿を私たちに見せてくれています。

写真で振り返ります。

五島列島の教会群



堂崎教会

福江島にある教会です。

福江島では最も有名な教会らしく、レンタカーの係員の方からもここをまず案内されました。中が資料館になっていて、隠れ切支丹の資料や、マリア観音などを見ることができます。五島でこれらの資料を見ることができる教会は、ここだけのようです。天草では、天草切支丹館で見ることができます。

レンガ造ですが、瓦屋根です。このような和洋折衷の教会は、福見教会など他でもありますが、重厚感はここがいちばんあります。

堂崎教会

楠原教会

福江島にある教会です。

堂崎教会より黒っぽいレンガになっていて、迫力はこちらのほうがあります。高さもけっこうあります。内部は信仰の場ですが、ミサなどないときは自由に入ることができます。基本的に扉はどこも開いています。他の教会も同じです。

正面に植えてある樹に、やや南国感がありますが、他の教会ではあまり見かけなかったと思います。海から少し離れた場所にあり、ちょっと寂しさも漂っています。

楠原教会

水ノ浦教会

福江島にある教会です。

白が映えます。というより、映えるはずです。天気があまりよくないので、白のよさがあまり写真にあらわれていませんが、明るい、開放感のある外観です。

入口には学校の門のように、両側に石柱があり、水之浦教会と書かれています。この門をくぐって教会を訪れた人に幸せをといった趣旨の看板もありましたが、横の道をクルマで上がってしまいました。なので、門をくぐりなおして幸せを再度祈願したときの写真がこれです。

水ノ浦教会

打折教会

福江島にある教会です。

五島には有名な教会のほかにも、このような簡素な教会がたくさんあります。少ない信者で守り抜いている教会が今もたくさんあるからこそ、五島の奥深さがあり、世界遺産候補なのだと思います。

十字架のある集会所のようにも見えます。特に玄関とその上の照明は、「ごめんください」と入ったら、「あら、いらっしゃい」と、人のよさそうなおばさんに歓迎されそうな雰囲気も醸し出されています。

打折教会

三井楽教会

福江島にある教会です。

遣唐使、国内最後の寄港地としても有名な三井楽にあります。モザイク画がある教会もよく見かけますが、ここでは華やかな色のモザイクが、教会の前面を飾っています。FIDES SPES CARITASと書かれていますが、これはキリスト教の三徳である信、望、愛のラテン語だそうです。

上代の国際航路である遣唐使船の寄港地は、今も波の音と、地中海が似合いそうな小さくて華やかな教会の祈りが聞こえます。

三井楽教会

貝津教会

福江島にある教会です。

近くには、エメラルド色の海、高浜ビーチがあります。豪雨でしたが、それでも海の色は若干エメラルドでした。白の似合う、静かな教会です。堂崎教会のように、訪れる人も多くはないようです。

どの教会の白も、くすんでいません。地元の方の熱心なお手入れもあるでしょうが、やはり空気がきれいということでもあると思います。東京では、この白は維持できないような気がします。

貝津教会

井持浦教会

福江島にある教会です。

島の中心からはかなり離れたところにありますが、ここは関連の建物、門などけっこう立派なの教会です。対岸にある韓国の済州島までは、あまり距離がありません。電気自動車の充電施設などもすぐ近くにあり、これから独自の発展がありそうな気がします。

日本最初のルルドもここにあります。五島にはこのほかにも多くの教会でルルドが見られましたが、島の地形からも、ルルドがよく似合います。

井持浦教会

玉ノ浦教会

福江島にある教会です。

井持浦教会からさらに車で走って、福江島の中では中心から最も離れたところにある小さな教会です。民家ときわめて接近して建てられていることが、写真からもわかります。このあたりは海岸沿いが崖になっているところも多く、平地が少ないので密集して集落があります。

この教会は、中に入るとちょっと落ち着いた雰囲気がありました。特に冬は、大きな教会に人がいない時間に行くと、寒さと寂しさもありますが、この規模の教会は気持ち暖かいです。

玉ノ浦教会

浦頭教会

福江島にある教会です。

福江の市街地から少し北に行ったところにあります。本土でもそうですが、教会は学校、修道院と併設しているところも多く、教育の場でもあります。特別教室といったところでしょうか。

教会といえば少し坂をのぼった小高いところにあって、小さな学校が隣にあるというイメージが私にはあるのですが、ここはそのイメージどおりの教会です。

浦頭教会

福江教会

福江島にある教会です。

福江の市街地にあります。規模としては福江島で最も大きいと思います。ただし、全体としては、市街地以外のところのほうが教会のイメージが強くあります。すぐ近くに五島氏の拠点、石田城があるため、隠れ切支丹はこの近くには住んでいなかったのかもしれません。

堂内は、ステンドグラスがシンプルなので、明るい日が差しています。

福江教会

桐教会

中通島にある教会です。

若松島の対岸にあります。近くには漁船が停泊している小さな港があります。海の色がエメラルドです。が、天気があまりよくなく、明るさがちょっと乏しいです。

信仰の先駆者顕彰碑があります。月代、和服姿で十字架を手に持った人などの像があり、歴史を刻んできた信仰であることがわかります。

桐教会

中ノ浦教会

中通島にある教会です。

国道からすぐ近くのところにあります。五島の教会は特に建物以外の敷地が少なく、前が整備されているところは意外に珍しかったのですが、ここはささやかですがきれいな庭園があります。しかし、庭園はかなり日本風な気もします。

十字架の頂に鳥がとまっています。最初はこのような像なのかと思いましたが、見上げると鳥が少し動いて、偶然の光景とわかりました。鳥にも優しい教会です。

中ノ浦教会

真手ノ浦教会

中通島にある教会です。

2010年に建てられた、新しい教会です。信仰の歴史はつづいているので、新しい教会ももちろんあります。しかし、それ以上に維持できなくなって、朽ちていったり、台風で倒壊してそのままといった教会が多いのも事実です。世界遺産候補として、遺産の奥行きを理解してもらうためにも、ごく普通の教会の維持も大事と思います。

扉のすべりもよく、フローリングもきれいで、バリアフリーです。記念のしおりや葉書も用意されていました。永く維持されていくことを期待します。

真手ノ浦教会

焼崎教会

中通島にある教会です。

国道から細い道をけっこう走ったところに小さな集落があり、その行き止まりあたりにある教会です。小さな教会ですが、建物正面の十字架がアクセントになっています。自宅の玄関のような入口ですが、中はもちろん教会です。

都会で生活していると、時にはこのような海の見える小さな集落で、心を落ち着かせることも必要かもしれません。

焼崎教会

猪ノ浦教会

中通島にある教会です。

焼崎教会と同じく、こちらも小さな集落にある簡素な教会です。建売住宅に後付けで十字架を取り付けたような感じがしないでもないですが、信仰には建物が立派かどうかはあまり関係ないのかもしれません。

教会の席は、自由席の教会と、ほぼ指定席の教会があるようです。ここの教会は、椅子にそれぞれが持ち込んだと思われる、さまざまな柄の座布団があり、本や老眼鏡までそのまま置かれていて、指定席教会の典型でした。温もりがあります。

猪ノ浦教会

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